2ヶ月ぶりの本シリーズ!
前回「泊まった理由を伺うことができる体制を整えよう」に続いて、
今回は「開業後にオーナーが感じるデメリットを知っておこう」というテーマについて書きたいと思います。
開業前は「夢を叶えるんだ!」という強い気持ちや憧れから、良いところばかり見えるもの。
しかしせっかく夢を叶えた後に、なりたかった姿とギャップを感じるという話はよく聞きます。
4年間ワンオペでゲストハウス経営&運営を行ってきた私が考える、
開業後のオーナーが感じるであろうデメリットを事前にご理解いただいた上で、
それでも開業したいかどうか、ご検討の参考になれば幸いです!
1.仕事の拘束時間が長く、自分の時間がなかなか取れない。
以前「ワンオペ・ゲストハウスオーナーの1日とは?」というブログで1日の様子を書きました。
同じ建物の一室に私の居住空間がある為、7時起床後5秒で仕事が始まるイメージです。
朝食時の数十分、昼食時の約2時間を除き、就寝の0時まではほぼずっと勤務時間ということになります。
会社員で例えると「7:00~24:00(内休憩2-3時間)労働」となるのでしょうか。
一般的な会社ではありえないブラックさ、ですよね。笑
2.休みが不定休で、あまり多く取ることはできない。
拘束時間が長い分休みをたくさん取ればよい、休みは自分で決められる、という意見もありますが、
お客様が来てくださる感謝の気持ちから、特に開業当初はなかなか休みづらいと思います。
また土日や繁忙期はほぼ休めず、またあまり休みが多いと売上が減る一方です。
個人事業主にとって休みとは無給だということ。
体調管理や体の強さも大事になってきます。
3.人を雇うと「組織」となり、金銭面や人間関係のリスクが生じる可能性。
上記の2つを見て「じゃあ人を雇えば解決するのでは」と思った方もいらっしゃると思います。
しかし(脱サラなどの場合)、これまで雇われる側だったのが一転して「雇う側」となります。(管理職やバイトリーダーとは訳が違います。)
スタッフの人生の全責任を取ることが経営者の役割であるからこそ、
金銭面や人間関係などで組織の大変さを感じ、会社員やバイト先の時と同じ苦労があるかもしれません。
また宿運営をほぼ任せる、という場合は、自分のやりたいことができないという可能性もあります。
もちろんこうしたことも楽しめる、という器の大きな方であれば問題ないですが・・・
4.店舗展開しない限り、売上の上限は決まってしまい大きく儲かることはない。
上記の3つを見て大変そうだと思っても「その分たくさんお金を稼げば大丈夫!」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
ただしゲストハウスを含む宿泊業は、飲食店などと違い「1日の売上の上限が決まっている」仕事です。
1日に宿泊できるベッドの数は決まっている為、急激な値上げをしない限り上限が決まっており、
しかも単価も低いのでそんなに大きく儲かることはないとお考えいただければと思います。
5.苦手な方でも原則、宿泊を断ることはできない。
これは前々回のブログ「旅館業法改正がお客様に与える影響とは」にも書いたのですが、
苦手な方だとしても原則、宿側がお客様を断ることはできません。
苦手な方が多くなるとメンタルの弱い方はその対応に疲れるということもあるかもしれません。
6.自分のことは自分で守らなければいけないという覚悟が必要。
全ての経営者や個人事業主、フリーランスの方に言えることですが、
会社員とは違い、自分の生活や人生を誰かが保障してくれるなんてことはありません。
(コロナ禍になった時に保障されているありがたさを身に染みて実感いたしました。)
全ての責任は自分が負うという強い覚悟がないと、開業はオススメできないと今になって思います。
いざ書いてみるとあまり楽しい話ではなかったかもしれませんが、
今の私はこうしたデメリットを感じながらも、ゲストハウスを開業してよかったと心の底から感じておりますし、もう会社員に戻りたいとは1mmも思いません。
開業を目指す方も、デメリットを乗り越える強い覚悟を持って、夢に向かって走って行っていただきたいと思います!
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