先日、当館を初めてご利用いただいた方から、
「予約サイトで当館を見つけた時、あまりの安さに質の悪い宿なのかと思ってちょっとビクビクしてました。」
というご指摘をいただきました。
当館はいつでも変わらず低価格でご提供をしておりますので、恐らく地域最安値、
特にドミトリールーム2500円は、奈良県内で比べても1,2を争う安値だと思います。
そんな中で前述のように、
「安すぎると何か問題がある宿ではないのか」と疑いたくなるのも当然なのかもしれません。
価格を決めたのは開業当初なので約5年前。
当時は今の「宿泊費高騰、宿泊施設不足」とは違い、
ゲストハウスや民泊が雨後の筍の如く乱立し、
繁忙期以外価格崩壊(値下げ合戦)が起こっておりました。
(閑散期の京都市内のゲストハウスでは、1泊980円というところもありました。)
奈良県内でも、ドミトリールームの相場がおおよそ2000円~3000円といったところ。
また鶴橋駅(大和八木駅から直通で約30分)に1泊1500円程度のゲストハウスがあったことから、
まだまだ需要の少ない大和八木では、2500円が妥当だろうと考えました。
そして2500円の宿泊で「3000円を払ってもまた泊まりたいと思えるほどの価値」を感じていただければ、
リピーターさん獲得、高評価の口コミや評判に繋がると考えておりました。
(また泊まりたいと思える価値についてはこちらの過去ブログをご覧ください。)
時は流れて2024年。
コロナ禍も終わり旅行需要が回復し、そして昨今の物価高などの影響により、
ゲストハウス業界においても宿泊費がどんどん高騰していき、
いつの間にか相場が3000円~4000円となり、2000円台が珍しくなりました。
コロナ禍での損失を埋めるべく積極的に値上げをしている宿もあるかとは思いますが、
基本的には大手を振って値上げをしたいという宿は少ないと思います。
では何故当館は値上げをしていないのか。
答えは簡単で、コストが大きく変わったわけではないからです。
ゲストハウス経営においてコストの大きな割合を占めるのは家賃。
これは大家さんのご理解もあり当初より全く変わっておりません。
そして売上・客数によって変動する「予約手数料」「シーツ代」なども、
単価に変更はございません。
確かに光熱費や消耗品関係は10%程度値上がりしましたが、全体から見るとその差はわずか。
全体のコストは開業当初と比較して大きく変わったわけではありません。
なので当館には「値段を上げる理由がない」のです。
(月々費用に関する詳細はこちらを、値上げに関する考え方はこちらのブログをご覧ください。)
開業時からの経緯を踏まえて話を戻しますと、
当館が安すぎるのではなく、周りや相場がどんどん高くなった結果、当館が最安値になったということです。
安すぎることに不安がっていた前述のお客様も、
「それでも当館の口コミやホームページを見て大丈夫そうだと判断して泊まることにしました」と言ってくださいました。
皆様のおかげでありがたいことに、各種予約サイトなどでの口コミの高評価、
またはコメントで清潔さや快適さ、おもてなしを誉めてくださっております。
そしてこのブログをご覧いただければ、私が適当に運営しているわけではなく
ちゃんと想いを持って運営していることが分かっていただけると思います。
コストが大きく変わらない限りは、このままでやっていきたいですし、
そんな自分でありたいなーと、ある日のお客様の言葉を振り返りながら思いました。
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