奈良県と大阪府の間に位置し、

「雄岳(おだけ)」と「雌岳(めだけ)」二つの山頂を持つ「二上山」。

10月23日に雄岳経由で登山に行って参りました!

とても綺麗で心地よかったので、今回はその様子をお届けしようと思います。

二上山雄岳登山MAP
二上山雄岳登山MAP

こちらが雄岳登山のルートなどが書かれたMAPになります。

詳細は葛城市ホームページ内のこちらのページよりダウンロードをお願いします。(雌岳MAPもあります。)

私は近鉄南大阪線「二上神社口駅」より徒歩で向かいました。

駅から登山口まで
駅から登山口まで

登山口までは10分弱、駅にトイレと自販機がありますのでそちらで済ませましょう。

葛木倭文坐天羽雷命神社①
葛木倭文坐天羽雷命神社①
それぞれの神社の由来について
それぞれの神社の由来について

登山口には「葛木倭文坐天羽雷命神社」があります。

こちらは「加守神社」と山頂付近の「葛木二上神社」の三社が相殿となって鎮座しております。

葛木倭文坐天羽雷命神社②
葛木倭文坐天羽雷命神社②
葛木倭文坐天羽雷命神社③
葛木倭文坐天羽雷命神社③

境内は大きくありませんが二上山を借景とした本殿はオーラを感じました。

登山の無事を祈って先に進みます!

登山口
登山口

進もうとすると「通行止め」の看板が。。。

絶望的な気分になったのですがたまたま通りかかった地元の方曰く、

「6月の大雨で通行止めになった看板で、今は既に通行止めが解除されているが、看板がそのままになっている。通っても良いですよ」とのこと。

市や観光協会のホームページにも通行止めの情報がなかったので、その方の言葉を信じて登ることにしました。

(実際危険なところはなく整備が完了しておりました。この辺りは関係者の方に是非ともご対応いただきたいところです。)

登山口~分岐点まで①
登山口~分岐点まで①

登っていくとすぐにこのようなイノシシ除けフェンスが。

開け閉めを慎重に行い、登山中の緊張感が少し高まりました。

登山口~分岐点まで②
登山口~分岐点まで②

このような階段をひたすら登ること約20分。

分岐点
分岐点

ベンチがある分岐点へ到着です。

この時点で結構疲れておりました。。。

がここからが本番です。

分岐点~大津皇子のお墓①
分岐点~大津皇子のお墓①

分岐点~大津皇子のお墓②
分岐点~大津皇子のお墓②
分岐点~大津皇子のお墓③
分岐点~大津皇子のお墓③

次の目的地である「大津皇子の墓」までの約30分の道のりがなかなか険しく、

ところどころ休みながら、まだかまだかと思いながら登っていきました。

木々の中をひたすら歩いていく為、眺望を望むスポットはありません。

一歩一歩踏みしめながら歩いていくしかないと覚悟を決めて、無心で歩きました。

大津皇子の墓①
大津皇子の墓①
大津皇子の墓②
大津皇子の墓②

やっとの思いで大津皇子の墓へ到着。

天武天皇の皇子であり幼いころから聡明で優秀であった為、疎ましく思った勢力により謀反の罪を着せられ、24歳の若さで自害したという悲劇の皇子。

せめてもの償いとして、大和から見て西にあり日が沈む山として親しまれていたこの二上山に葬られたのでしょうか。

葛木二上神社
葛木二上神社

少し歩くとすぐに葛木二上神社があります。

立派な塀とは対照的に本殿などはなく、この中は祠のみ。

ご祭神などは先程の由来をご覧ください。

雄岳山頂①
雄岳山頂①
雄岳山頂②
雄岳山頂②

数分歩くとついに雄岳の山頂に到着!!

しかしご覧の通り眺望はなく何も見えず、言われないとここが山頂とは気づかないかと思います。

雄岳の標高は517m、雌岳は474m、

らくだのように二つのこぶがあるのが特徴的な山であります。

ここで休憩をする予定でしたが、眺望が良い場所を求めてもう少し歩くことにしました。

雌岳山頂への分岐点
雌岳山頂への分岐点

狭い道を進み、何も看板がなく不安になるような分岐点を左に曲がり階段を降りると、

休憩スポット・馬の背①
休憩スポット・馬の背①

馬の背と呼ばれる休憩スポットに到着です。

雄岳と雌岳の間の場所(らくだでいうところのくぼみ)だと思われます。

馬の背にあるトイレ
馬の背にあるトイレ

馬の背にはこのような立派なトイレもありました。

凹みのような場所ですが、二上山はかつて火山活動が活発だったようで、

約2000万円前は噴火活動があったようです。

そのおかげなのか、縄文時代以前から使われていた石器の材料となったサヌカイトや、

高松塚古墳の材料にもなった凝灰岩などの産地となっていたようです。

馬の背から雌岳山頂への階段①
馬の背から雌岳山頂への階段①
馬の背から雌岳山頂への階段②
馬の背から雌岳山頂への階段②

さあついに雌岳の山頂を目指して、急な階段を登ります。

約10分程階段を登ると、、、

雌岳山頂①
雌岳山頂①
雌岳山頂②
雌岳山頂②

雌岳の山頂へ到着!!

雄岳と比べて「山頂に来た!」という感じをよく味わえる景色で達成感があります。

雌岳山頂広場①
雌岳山頂広場①
雌岳山頂広場②
雌岳山頂広場②

その奥には大きな日時計のモニュメントがある山頂広場がありました。

登山口から約1時間20分、ちょうど12時になりましたのでこちらでお昼ご飯をいただきました。

(標高474mでそこまで高くないので、寒くて余計に上着を羽織る必要はないと思います。)

先述の通り、二上山は奈良県と大阪の間にあり、葛城山・金剛山と山並みが続きます。

その為雌岳山頂からは様々な眺望を楽しむことができます。

奈良方面の眺望
奈良方面の眺望
奈良方面の眺望・拡大
奈良方面の眺望・拡大

こちらは奈良方面の眺望。

大和三山(左から耳成山・香具山・畝傍山)が見えました!

その奥の多武峰などの山を見て、奈良は改めて盆地だと感じたと共に、

高い建物がなく古からの変わらぬ風景だと感じ、ほっとしました。

日が沈む山として古代から神聖な山とされてきた二上山は、

万葉集でも多くの唄が詠まれており、

また麓には日本初の官道とされる竹内街道が通るなど交通の要所でもあったようで、

その理由が何となくわかるような気がしました。

葛城山脈方面の眺望
葛城山脈方面の眺望

こちらは葛城山・金剛山と続く山なみの眺望。

これらの山を縦走する「ダイヤモンドトレイル」が近年盛んに行われているようです。

葛城山は役行者が最初に開いた山とされていますが、

このように山並みを見ると、何故か山の奥深さと恐怖を感じました。

大阪方面の眺望
大阪方面の眺望

こちらは大阪方面の眺望です。

海に開けている様子がよくわかります。

写真にはわかりにくいですが、梅田や難波のビル群なども確認できました。

都会の様子も良かったです。

山頂では様々な眺望を楽しみながら、のんびりすることができました。

(携帯の電波は山頂だけでなくほぼ全てで入りました。ちなみにドコモです。)

爽やかな空気が美味しかったです。

馬の背から當麻寺まで①
馬の背から當麻寺まで①

再び馬の背まで戻り、祐天寺~當麻寺までの道へ行こうとしたら再びこの看板が。。。

地元の方に再度聞いたらこちらも「既に通行止めではない」とのことだったので行くことに。

通れるのなら早くこの看板をどかした方が良いのではないでしょうか。。。

馬の背から當麻寺まで②
馬の背から當麻寺まで②
馬の背から當麻寺まで③
馬の背から當麻寺まで③
馬の背から當麻寺まで④
馬の背から當麻寺まで④

ここはかなり険しく足元もあまりよくない道でした。

私は登山靴で行ったのですが、ここまでの道のりでは「スニーカーでも良いのでは?」と感じておりました。

しかしこの下り坂を歩いてみて、登山靴でよかったと感じるほどでした。

最低でもトレッキングシューズは必須です。

祐泉寺
祐泉寺

40分程で途中の「祐泉寺」という場所に到着しました。

無人で中に入れなかったのですが、紅葉が綺麗な場所のようです。

祐泉寺から當麻寺迄の道①
祐泉寺から當麻寺迄の道①

ここからは舗装された歩きやすい道を下っていきます。

鳥谷口古墳①
鳥谷口古墳①
鳥谷口古墳②
鳥谷口古墳②

歩くこと約10分、このような綺麗に整備された古墳が姿を現しました。

鳥谷口古墳という方墳で築造は7世紀後半、横口式石槨で実際に石室を覗くことができます。

昭和58年の工事中に偶然発見されたようで被葬者は不明ながら、

大津皇子のお墓は実はこちらだった?という説もあるようです。

ここにも古代ロマンがありました。

傘堂
傘堂

更に10分程歩くと、江戸時代に建てられた「傘堂」がありました。

同時の藩主の菩提を弔うためのもので、今では安楽往生を願う庶民信仰の対象にもなっているようです。

一本の柱だけで傘の部分を支えているその技術が凄いと感じます。

當麻寺・本堂など
當麻寺・本堂など
當麻寺・西塔
當麻寺・西塔
當麻寺・東塔
當麻寺・東塔
當麻寺の境内
當麻寺の境内

傘堂から更に15分程歩き、ようやく當麻寺へ到着!

国宝だらけの當麻寺で旅の無事を感謝すべくお詣りをしました。

こちらは建造物や仏像・曼荼羅などの国宝が勢ぞろいで非常に見ごたえのあるお寺ですので、

奈良が好きな方は絶対に行くべきお寺です。

登山口からここまで、休憩などを含めて所要時間は3時間弱でした。

當麻寺から近鉄当麻寺駅までは徒歩15分となります。

二上山・全景
二上山・全景

ほどよい疲労はあるものの、登山初心者でも楽しめて歴史や文化を感じることができる、

とても素敵な登山コースでした!

ちなみに「二上山」の正しい呼称について。

国土地理院や行政上での呼称は「にじょうさん」ですが、

万葉集での表記やかねてからの呼び方は「ふたかみやま」だそうです。

どちらも正解ですね!笑

初心者でも楽しめる登山コースとしてオススメです!

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