ついにこの度、
「牽牛子塚(けんごしづか)古墳」「越塚御門古墳」の復元工事が完了し、
一般公開が始まりました!
八角墳という当時の天皇陵の特徴と同じ形状であることから、
飛鳥時代の女帝「斉明天皇」の陵墓である可能性が高いとされる「牽牛子塚古墳」
そして牽牛子塚古墳発掘調査中に発見されたのが、寄り添うように作られた「越塚御門古墳」。
今回は2つの古墳の特徴や魅力、更にアクセスについて、まとめたいと思います!
特徴について
牽牛子塚古墳は対辺約22m、八角形の形をしている八角墳となります。
八角墳というのは全国でも発見例が少なく、7世紀中盤以降は
大王(天皇)専用の形態となります。
実際に7世紀中盤以降に築かれた八角墳は、同じ明日香村の「天武・持統天皇陵」、
桜井市「舒明天皇陵」、京都市山科区「天智天皇陵」、
また文武天皇の可能性が高いとされる明日香村の「中尾山古墳」が挙げられます。
牽牛子塚古墳においても2010年の調査によって八角墳であることが明らかとなり、
また埋葬施設には2つの墓室があることから、
日本書紀に記されている「斉明天皇と間人皇女(娘)」が合葬されているという説が有力となりました。
内部は、南に向けて横穴が開口している、いわゆる「横口式石槨」となります。
石室は約80トンある1つの巨石をくりぬいて埋葬施設を作ったとされており、
約15km離れた二上山から運ばれてきたようです。
相当大規模な工事だったことからも、権力の大きさをうかがい知ることができます。
そして牽牛子塚古墳の南東部にあるのが「越塚御門古墳」、
2010年の牽牛子塚古墳発掘調査時に発見されました。
一辺約10mほどの方墳で、同じく南に向けた開口された横口式石槨となります。
こちらも日本書紀の記述から、
「大田皇女(天智天皇の娘・斉明天皇の孫)」である可能性が高いとされております。
魅力について
何といっても上の写真の通り、
「7世紀後半・築造当時の姿を見ることができる」点だと思います!
復元前にあった元からの墳丘(版築盛土)は、
自然災害や経年劣化により既に大部分が削られていたようです。
(石舞台古墳なんかは既に墳丘が全くありませんよね。)
これ以上の墳丘の崩落を防ぐべく、墳丘全体を保護シートで包み、
その上から軽量盛土(EPSブロック)や凝灰岩切石で固めながら、
当時の大きさまで復元されました。
人工物のような見た目に若干の違和感はあるものの、
築造当時の大きさを感じることができるというのは凄いことだと思います。
そして背後に広がる明日香村の風景。
「明日香法」によって守り継がれる日本の原風景。
この2つが重なると、まるでタイムスリップしたような感覚になります。
(明日香法について詳細は、以前書いたこちらの記事をご参照ください。)
アクセスについて
ちょうど本稿執筆時、明日香村観光サイトに特設ページが開設されましたので、
詳細はそちらをご覧ください。笑
※現地に駐車場はありません。
でもせっかくなので、飛鳥駅からの道のりについて写真で説明したいと思います。
近鉄飛鳥駅には改札口が1つしかありません。
その改札口を降り、広いロータリーを進むと、上のような交差点がありますので、
この信号を「左へ」進みます。
(国道169号線を北上する形となります。)
まもなくこのような橋が見えますので、ここを
「左へ」曲がっていただき、その先に見える踏切を渡ってください。
すると上のような分岐点がありますので、ここを
「左」方向へ進んでください。
(ちなみに右へ行くと「岩屋山古墳」があります。)
そこから道なりに5分程進みます。
すると福祉施設「あすかの里」という大きな建物と共に、
上のような分岐点が見えますので、こちらを「左」方面へ進んでください。
すぐにこのような道になります。ゴールはあと少し!
無事到着!!
ちなみにこちらに駐輪場はありますので、自転車なら現地まで行くことができます。
階段を登った先に・・・
越塚御門古墳があります。
そして横口部分の扉の向こうには・・・
埋葬施設が整備され、3分程のプロジェクターに映された解説動画を見ることができます。
(個人的にはもっとじっくり石を見たかったのですが。。。)
そして牽牛子塚古墳の南側開口部。
内部の埋葬施設を見るには、この階段を登って、柵の前まで進みます。
柵の前から見たらこんな感じ。
黒いテープの内側は元々からある石室だそうです。
今はここまでしか行けませんが、4月以降事前予約制・有料で、下まで行けるようになります。
(詳細はこちらをご覧ください。)
是非内部も見てみたいと思います!
日中は15℃前後、お出かけ日和となってきました!
飛鳥時代を間近で感じられる旅をしてみませんか??
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