実に1年ぶりとなった本シリーズ。
先日お客様と話していて、そういえば書いていなかった
「宿泊価格をどうやって決めたのか」について、
今回はお話ししていきたいと思います。
※下の表にある通り、本年3月価格改定をするまで、ドミトリールームは1泊「2500円」でした。ここを決めてから個室の値段を決めていきましたので、今回は2500円に決めた経緯を書いていきます。
以前こちらのブログでも書いたように、
開業前に各地のゲストハウスを約50軒巡りました。
内装や雰囲気だけでなく、価格ももちろんチェックしておりました。
当時の相場は(繁忙期以外は)ドミトリーで1泊2000円台が主流であり、
3000円を超えると「少し高いな」という印象でした。
そして大和八木エリア(奈良中部エリア)の当時の相場を調べたところ、
(数が少ないのですが)安くても3000円台前半だったので、
後から参入する当館が優位性を保てるためにも、
2000円台にしたいと考えました。
では2500円にした理由は何なのか。
それは「鶴橋」の存在にあります。
当館最寄りの「大和八木」駅から近鉄大阪線で約30分、
日本有数のコリアンタウンであり、難波にも近い鶴橋。
駅前になんと、1泊1500円の大きなゲストハウスがあったのです。
(今は運営会社が変わり、また価格も相当上がっているようです。)
当時は大和八木~鶴橋間の運賃は500円程度、つまり往復1000円です。
奈良観光の拠点として大和八木が便利だと思い、
この地でゲストハウスをしたいと思ったのですが(詳細はこちらのブログをご覧ください)、
合計金額が変わらず、電車で30分乗るだけで、
夜の時間がもっと充実する(美味しいものが食べられる)鶴橋があるという事実は、
大きな脅威になると感じました。
少なくとも金額を合わせる必要があると思い、
1500円+往復電車賃1000円=2500円に。
「往復1時間」をとるか「夜時間の充実」をとるかの選択肢を提供できるようになることで、
需要の少ない大和八木に「泊まる理由になる」と考えました。
そして2500円にしたもう一つの理由として
ご宿泊いただいたお客様に、お値段以上(120%)の体験をしていただくことで、
リピーターさんを作っていきたいという思いがあったからです。
先述の通り、50軒のゲストハウスを巡った中で、
価格に対して実際はどれぐらいの価値があったのかということを考えるようになりました。
高価なホテルで良い宿泊体験ができるのはあたりまえ。
安価なゲストハウスで良い宿泊体験ができてこそ、
またゲストハウスに行きたいというリピーターが生まれるのだと思います。
そして、当館の立地や設備・サービスを客観的に見て、
3000円相当の宿泊体験の価値を提供できるだろうという自信がありました。
それならば、2500円で3000円の価値が体験できると、
120%の満足度を得ることになり、リピートしてくださるのではないか。
そう考え、2500円にしました。
もちろん2500円にしたことで、その分たくさんの方にお越しいただかないと
黒字にならないという状況になったのですが、
結果的に開業初月の10月から、単月で黒字を達成し、
初月から早速リピーターさんを5人獲得することができました!
(10月中に再度お越しいただいた方という意味です。)
価格で目を引いて宿泊し、お値段以上の体験ができたことでリピーターになる。
この好循環が1か月目にして生まれたことで、運営に自信がつきました!
立地や状況によって異なりますので、
全てのゲストハウスに当てはまるわけではありませんが、
もし価格設定に悩む方がいらっしゃれば、ご参考いただければ幸いです!
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