今回は間隔を空け過ぎずに書くことができた本シリーズ!

17回目の今回は「予約サイトとの付き合い方」について書いていきたいと思います。

(複数の客室があるゲストハウスを想定しております。マンションの一室の民泊はケースが異なるかと思いますのでご了承ください。)

飛鳥京跡①(2025,2,25撮影)
飛鳥京跡①(2025,2,25撮影)

昔は宿を予約する際、直接電話するか旅行会社の窓口へ行く必要がありましたが、

20年ほど前から「宿泊予約サイト(Online Travel Agent、通称OTA)」が普及していきました。

国内系だと楽天トラベル、じゃらんnet、一休、るるぶトラベルなど、

海外系だとBooking.com、Airbnb、Agoda、Expedia、C Trip、Hostelworldなど。

我々でも聞いたことのないようなサイトまで含めると、数えきれないほど存在します。

そして予約サイトを運営する会社の基本的なビジネスモデルは下記の通りです。

1.たくさんの宿泊施設に登録してもらい、部屋の在庫(空室情報)を提供してもらう

2.宿を予約したい旅行者にサイトを見てもらい、条件に合う宿をサイト上で予約してもらう

3.予約が完了し無事に宿泊されたら、宿泊施設から成果報酬として宿泊価格の10-15%をもらう

4.その他、検索結果での表示順位を上げる為の所謂「SEO対策費」や、

  セール・キャンペーンなどの「販促費」を宿泊施設からもらう

1と2は無料、3と4は有料(施設側)となります。

飛鳥京跡②(2025,2,25撮影)
飛鳥京跡②(2025,2,25撮影)

予約サイトに登録する最大のメリットは、何と言ってもその「知名度」です。

小さなゲストハウスがいくら頑張ってホームページを作成し、チラシを作り、

観光協会に宣伝をお願いしたところで、サイトの利用者・閲覧者の数が桁外れに違います。

また旅行者が抱く宿への「利便性」「安心感」にもつながります。

予約サイトに掲載がなくどうやって予約したらよいかわからない、

ホームページ記載の電話番号に電話しても繋がらない、

そんな「不安な気持ちになる」宿では、お客様は来てくれません。

予約サイトへの掲載料は無料なので、登録しない手はないでしょう。

当館が現在直接取引しているのは、楽天トラベル・じゃらんnet・Booking.com・Airbnbとなります。

開業当初は10社ほど登録し、徐々に実勢の少ないサイトを整理した結果、

残ったのがこの4社となりました。

飛鳥京跡③(2025,2,25撮影)
飛鳥京跡③(2025,2,25撮影)

では予約サイトに集客を全てお任せしても良いのか、というと、

そんなことはないと考えております。

なぜなら予約サイトの特徴(デメリット)として、宿の想いが反映されにくいことにあるからです。

予約サイトとは、言い換えると「宿泊施設の比較サイト」です。

場所・日時・人数を検索すると、同じような文字・フォント・構成の宿泊施設一覧がバーっと表示されますが、

宿泊施設ごとに表記がばらばらだと、比較検討しづらいですよね。

スーパーマーケットでの価格が書かれたPOPが店舗で統一されたデザインであるのも、同じ理由です。

そんな比較サイトであるがために、

宿泊施設は決められたフォーマットの中でしか、個性や主張を表現することができないのです。

なので宿泊施設として「こういう方に来てほしい!」という想いがあったとしても、

予約サイトのページにそれを表現するのはなかなか難しい為、

予約サイト経由のお客様は、直接予約のお客様と比べて、想いを理解されずに来られる方が多くなってしまいます。

(比較サイトという性質上、仕方のないことではあります。)

飛鳥京跡④(2025,2,25撮影)
飛鳥京跡④(2025,2,25撮影)

その点、独自のホームページやブログ、SNSから予約いただくお客様は、

想いを理解していただいている可能性が強く、長期的に増やしていきたいところですが、

予約サイトの知名度と集客力にはまだまだ敵わないかと思います。

予約サイトが悪いわけではなく、全てがバラ色というわけでもありません。

宿の想いや予約状況を随時確認しながら、どのサイトに登録するのかを判断されることをオススメします!

(最初はとりあえず多くのサイトに登録して、様子を見てみても良いと思います!

 ただしダブルブッキング対策は欠かさずに。サイトコントローラーの導入も検討しましょう。)

※※3/10(月)~3/13(木)は休館となりますので、3/12(水)のブログ更新はお休みさせていただきます。次回更新は3/15(土)となります。

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