私事ではございますが、
10月1日をもってゲストハウスはじまりは7周年を迎えることができました。
ご宿泊いただいた全ての皆様や、気にかけてくださる全ての方々のおかげです。
本当にありがとうございます。
今回は開業当初から思っていて、でも今までブログには書いてこなかったことを
折角なので書いてみたいと思います。
皆様は「フリアコ」という言葉を聞いたことはございますでしょうか。
「フリー(無料)」と「アコモデーション(宿泊施設)」を組み合わせた言葉で、
簡単に言うと、
「1日数時間程度宿の業務をする代わりに、宿の一室を無料で泊まることができる」
というものです。
ゲストハウス業界ではよく使われる用語であり、
SNSやまとめサイトなどで応募をかけているゲストハウスもちらほら見かけます。
一見すると、ゲストハウス側は空いてるベッドを提供する代わりに忙しい時に手伝ってくれて、
利用する側も数時間働く代わりに無料で泊まることができるという
WIN-WINに見える仕組みですが、
私は以前から、この制度に疑問を感じてきました。
ゲストハウスを実際に運営してみて感じるのですが、
ゲストハウス運営側が、空いてるベッドの1つを無償で提供することは簡単です。
なぜなら、ドミトリールームのベッドが毎日全て埋まっているというのは、
都心部の好立地&低価格のゲストハウスじゃないとあり得ず、
予約が入らなかったベッドをフリアコ利用者に提供することは、
何の損失にもならないからです。
(強いて言うならフリアコ利用者分の光熱費とシーツ代ぐらいでしょうか。)
もちろん繁忙期はベッド1つ分の売上が減ることになりますが、
それでも数千円。
仮に1泊3000円、1週間の内2日が満室だったとして、
ゲストハウスの損失は6000円で、貴重な働き手を1週間確保できるのです。
ゲストハウス側としては、ローリスク・ハイリターンの仕組みです。
一方フリアコ利用側はどうでしょうか。
本来必要な宿泊費がかからず無料でベッド1つを利用することができ、
1日数時間働くだけで後は自由に過ごせる。
ワーケーションやフリーランスの移住体験を希望の方には魅力的に映るかもしれません。
しかし考えてみてください。
宿運営において人手が足りないのは、日中の清掃時か夜間の宿直。
働く時間を選べるわけではありません。
給料がないということは当然労災保険に加入するわけでもないので、
勤務中に何かあっても責任を取ってはくれません。
フリアコという綺麗な名前の裏側は、
ハイリスク・ローリターンな、いわばタダ働き同然なのです。
いくら見習い・単純作業だとしても、
労働をしてもらうのならば、対価は当然支払うべきものです。
ゲストハウスやホテルなどの運営を知りたい、
経験をしてみたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、
アルバイト・派遣などの形で働くこともできます。
昨今では、全国で人手が足りないホテル・旅館・ゲストハウスが、
数日間~数か月の間の住み込みバイト(給料あり)を募集しており、
その情報を一括でまとめた「おてつたび」というサイトもあります。
労働に対価を払えないようならば運営として健全ではないですし、
貴重な時間をタダ働きに費やすのはあまりにももったいないと思います!
若者の貴重な時間や夢を上手く利用しているに過ぎないような気がする
フリアコというシステム。
利用を検討される方は是非とも、自分の価値を低く見積もりすぎずに、
ちゃんと対価が支払われる場所を選んでいただきたいと思います。
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